「転職回数が10回以上あると、職務経歴書にどうまとめればいいのか…」と悩んでいませんか?多くの職歴をどのように整理し、採用担当者に好印象を与えるかは、転職成功の鍵を握ります。
転職回数が多いからといって、必ずしもネガティブな印象を持たれるわけではありません。むしろ、経験の豊富さや適応力の高さをアピールできる絶好のチャンスです。重要なのは、職務経歴書の構成を工夫し、自分のキャリアの強みを際立たせること。
例えば、職歴を単に時系列で羅列するのではなく、業種やスキルごとにまとめることで、キャリアの一貫性を強調できます。
転職回数が10回以上でも、適切な職務経歴書の書き方を実践すれば、採用担当者の目に魅力的に映る可能性は十分にあります。本記事では、職務経歴書を効果的にまとめる方法をご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
転職回数が多いと不利なのか?採用担当者の視点
転職回数が10回以上あると、採用担当者はどのように判断するのでしょうか?一般的に、転職回数が多いと「定着しづらいのでは?」と懸念されることがありますが、一方で、多様な経験を積んでいることが強みとして評価されるケースもあります。
本章では、採用担当者が転職回数の多さをどう捉えるのか、どのような点を重視するのかを詳しく解説します。
■ 採用担当者が気にするポイント
■ 転職回数が多くても評価されるケース
採用担当者が気にするポイント
採用担当者が注目するのは、転職の回数そのものではなく、「なぜ転職を繰り返したのか」「キャリアの一貫性があるか」という点です。まず、転職理由が納得できるものであれば、ポジティブな評価につながります。
また、職務経歴書の内容に一貫性があり、スキルや経験を活かした転職を重ねている場合は、キャリアアップの努力として評価されるでしょう。逆に、短期間での離職が多い場合は「すぐに辞めてしまうのでは?」と懸念されるため、理由を明確に説明することが重要です。
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転職回数が多くても評価されるケース
転職回数が10回以上でも、採用担当者に高く評価されるケースはいくつかあります。
例えば、同じ職種で経験を積み重ね、専門性を高めている場合は、即戦力として期待されます。また、特定のスキルを活かして複数の企業で成果を出している場合や、多様な業界・職種で経験を積み、柔軟な対応力がある場合も評価の対象となるでしょう。
さらに、人間関係やチームマネジメントに優れ、どの職場でも良好な関係を築いてきたことが伝われば、転職回数の多さがむしろ強みになります。
転職回数が多いからといって、必ずしも不利になるわけではありません。職務経歴書の書き方次第で、採用担当者に「この人と一緒に働きたい」と思わせることができます。
ポイントを押さえて、魅力的な経歴をアピールしましょう。
転職回数が多い場合の職務経歴書の書き方
転職回数が10回以上ある場合、職務経歴書のまとめ方に工夫が必要です。書き方次第で、単なる転職の多さではなく、豊富な経験や適応力の高さをアピールすることができます。
本章では、転職回数が多い人が職務経歴書を作成する際のポイントを解説します。
1. 自身にあった職務経歴書のフォーマットを選ぶ
2. 冒頭の要約で職務経歴をまとめる
3. 応募企業に合わせて経験を強調する
4. 業務内容は箇条書きにする
5. 転職理由は一貫性を持たせる
6. 自己PRはポータルブルスキルを書く
7. 枚数は最大4枚に抑える
1. 自身にあった職務経歴書のフォーマットを選ぶ
職務経歴書には決まったフォーマットがなく、自身のキャリアに合わせた形式を選ぶことが重要です。
主な形式は3つあり、「キャリア式」は転職回数が多い人や実績を強調したい場合に適しています。「逆編年体式」は最新の職歴を前面に出したい人向けで、「編年体式」はキャリアの流れを時系列で整理できるため、迷った場合の無難な選択肢です。
記事後半では、それぞれのフォーマットに対応したテンプレートを公開しているので、ぜひ活用してください。
2. 冒頭の要約で職務経歴をまとめる
採用担当者が最初に目を通す職務経歴書の冒頭には、「職務要約」を記載するのが効果的です。特に転職回数が10回以上ある場合は、要約部分でキャリアの流れや転職の意図を簡潔に示すことで、スムーズに理解してもらえます。
これにより、職務経歴の多さが「一貫したキャリアの積み重ね」としてポジティブに受け取られやすくなるでしょう。
3. 応募企業に合わせて経験を強調する
採用担当者は、応募者が自社のニーズに合っているかを職務経歴書から判断します。転職回数が多い場合、すべての職歴を詳細に記載すると情報が散漫になり、読む側に負担を与えてしまいます。
そのため、募集要項をよく確認し、応募企業が求めるスキルや経験を優先的にアピールすることが重要です。
特に、企業にとって価値のある経験を強調することで、転職回数の多さよりも「即戦力としての魅力」が伝わる職務経歴書を作成できます。
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4. 業務内容は箇条書きにする
職務経歴書では、業務内容を簡潔にまとめることが重要です。採用担当者がスムーズに情報を把握できるように、読みやすい構成を意識しましょう。
業務内容を長文で記述すると、内容が伝わりにくくなるだけでなく、書類作成能力に課題があると受け取られる可能性があります。そのため、箇条書きや表を活用し、シンプルかつ明確に伝える工夫が必要です。
特に転職回数が10回以上の場合、簡潔に整理された職務経歴書は、応募先の担当者に良い印象を与えやすくなります。
採用担当者が負担を感じないよう、簡潔で分かりやすい表現を心がけましょう。要点を箇条書きにすることで、経歴の強みを際立たせることができます。
5. 転職理由は一貫性を持たせる
転職回数が多いと、採用担当者に「またすぐに転職するのでは?」という不安を抱かれやすくなります。しかし、一貫性のある転職理由を示せば、キャリアの方向性が明確な人材として評価されるでしょう。
短期間での転職が続くと、定着性に疑問を持たれやすくなります。そのため、「経験を広げるため」「より高度なプロジェクトに挑戦するため」など、キャリアの軸がぶれない転職理由を伝えることが大切です。
転職回数が10回を超える場合でも、目的意識が明確であれば「計画的なキャリア形成をしている人」とポジティブに捉えてもらえる可能性が高まります。
転職回数が多くても、採用担当者が納得できる理由を示すことで、前向きなキャリアとしてアピールできます。
6. 自己PRはポータルブルスキルを書く
転職回数が多い場合、業界や職種を超えて活かせるスキルを強調することが大切です。特に「ポータブルスキル」はどの職場でも評価されるため、自己PRに盛り込むことで採用担当者の関心を引くことができます。
「論理的思考力」「問題解決力」「リーダーシップ」など、特定の業界に限定されないスキルは、転職市場での強みになります。職務経歴書の最後に自己PR欄を設け、自分が持つポータブルスキルを明確に伝えましょう。
どのような職場でも活かせる能力を提示することで、転職回数の多さよりも「即戦力として活躍できる人材」としての印象を強めることができます。
「強みがわからない」という場合は、過去の仕事で周囲から評価されたポイントや成果を振り返り、それらに共通するスキルを見つけるのが有効です。
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7. 枚数は最大4枚に抑える
職務経歴書は、転職回数が10回以上あっても最大4枚にまとめるのが理想的です。それ以上になると、内容が冗長になり、読み手に負担をかけてしまう可能性があります。
特に転職回数が多い場合、職歴をすべて詳細に書きすぎると、転職の多さが目立ってしまいます。そのため、応募する仕事に関連性の低い職歴は簡潔に記載し、重要な経験やスキルを優先的にアピールすることが重要です。
ただし、職歴を省略するのは避けましょう。短期間の職歴でも正しく記載しないと、後の手続きで問題が発生するリスクがあります。
転職回数が多くても、適切な情報整理を行えば、採用担当者にとって読みやすく、魅力的な職務経歴書を作成できます。
経歴に合わせた転職を成功させる職務経歴書の書き方
転職回数が10回以上ある場合や、短期間での転職が多い場合など、経歴に応じた職務経歴書の書き方を工夫することで、採用担当者にポジティブな印象を与えられます。
本章では、それぞれのケースに適した職務経歴書の作成ポイントを解説します。
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■ 10回以上の転職がある場合
■ キャリアアップ目的の転職が多い場合
■ 異業種転職が多い場合
■ 短期間の転職が多い場合
10回以上の転職がある場合
転職回数が10回以上ある場合、採用担当者に「転職が多い」と思われるのは避けられません。しかし、適切な職務経歴書の書き方を意識すれば、豊富な経験やスキルを効果的にアピールできます。
そのためには、キャリア式のフォーマットを採用し、幅広い経験を強みに変え、キャリアの一貫性を示すことが重要です。
例えば、転職回数を目立たせないために、時系列ではなくスキルごとにまとめる「キャリア式フォーマット」を活用するとよいでしょう。
また、多くの企業を経験したことで培った柔軟性や対応力、吸収力などを強調し、具体的なエピソードを交えて説明することで説得力が増します。さらに、転職の背景やキャリアの方向性を明確に伝えることで、計画的なキャリア形成を意識していることを採用担当者に理解してもらいやすくなります。
10回以上の転職がある場合でも、書き方次第でポジティブな印象を与えられます。自身の経験を整理し、職務経歴書を戦略的に作成しましょう。
キャリアアップ目的の転職が多い場合
同業種内での転職回数が多い場合は、職務経歴書の書き方を工夫することで「なぜ転職を繰り返したのか?」という疑問を払拭できます。そのため、編年体式または逆編年体式を用い、成長が伝わるストーリーを意識することが重要です。
例えば、直近の経歴を強調したい場合は逆編年体式を採用し、これまでのキャリアを時系列で整理したい場合は編年体式を用いるとよいでしょう。
また、各企業での経験や実績が単調に並ばないよう、新たに習得したスキルやプロジェクトを強調することで、キャリアの成長が明確になります。
キャリアアップを目的とした転職が多い場合でも、職務経歴書を適切にまとめれば、成長意欲の高さを伝えることができます。自身の経験を整理し、採用担当者に伝わる構成を意識しましょう。
異業種転職が多い場合
異業種への転職を繰り返している場合は、採用担当者に「一貫性がない」と思われないよう、職務経歴書の書き方を工夫する必要があります。そのため、キャリア式を活用し、自己PRで異業種経験を強みに変えることがポイントです。
例えば、「営業と販売」「ITとマーケティング」など異職種を経験している場合、それぞれの職種ごとに見出しを設け、表や箇条書きを用いてスキルや成果を整理すると、採用担当者に伝わりやすくなります。また、自己PRでは各職種で培った共通する強みをアピールし、応募先企業の求める人物像と結びつけることで、職務経歴書の説得力を高められます。
異業種転職が多くても、経験を整理し戦略的にまとめれば、キャリアの一貫性を示せます。採用担当者に魅力が伝わる職務経歴書を作成しましょう。
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短期間の転職が多い場合
短期間での転職が多い場合は、職務経歴書を工夫することで、採用担当者の不安を軽減できます。そのため、キャリア式を用いて実績を強調し、必要に応じて退職理由を明記することが有効です。
例えば、編年体式では短期間の転職が強調されてしまうため、職務内容やスキルごとに整理できるキャリア式を採用するとよいでしょう。
また、やむを得ない退職理由がある場合は、その背景を簡潔に記載することで、採用担当者の理解を得やすくなります。さらに、短期間の経験でも得られたスキルや成果を具体的に示すことで、即戦力としての価値を伝えられます。
短期間の転職が多い場合でも、戦略的な職務経歴書の作成によってポジティブな印象を与えることが可能です。
転職回数が多い人向けの職務経歴書のテンプレート
転職回数が多い場合、職務経歴書の作成が少し難しく感じるかもしれません。しかし、職務経歴書はフォーマットに決まりがなく、自分の経歴に最適な形式を選ぶことができます。
本章では、転職回数が多い方に特におすすめしたい3つの職務経歴書のフォーマットを紹介します。
1. キャリア式:実績をアピールする人向け
2. 逆編年体式:最新の職務経歴をアピールしたい人向け
3. 編年体式:万能型の職務経歴書
1. キャリア式:実績をアピールする人向け
職務経歴書 20××年×月×日現在 ■職務要約 ■職務経歴
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転職回数が3回以上で異業種転職が多く、過去の実績を強調したい場合には「キャリア式」を選びましょう。この形式は、業務や役割ごとに経歴を分類して記載する方法です。特に多様な業務経験がある場合、その実績を中心にアピールできるので、転職回数の多さが気にならなくなります。
例えば、Webマーケティングやシステムエンジニアなど、過去に従事した職務内容に焦点を当てた構成です。
以下からキャリア式の職務経歴書テンプレートをダウンロードできます。
2. 逆編年体式:最新の職務経歴をアピールしたい人向け
職務経歴書 20××年×月×日現在 ■職務要約 ■職務経歴
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最新の職歴を重視したい場合は、「逆編年体式」を選択しましょう。逆編年体式は、経歴を新しいものから順に記載する形式です。これにより、転職回数が多くても、直近の実績を強調することができます。
また、古い経歴は簡潔に記載することで、アピールすべきポイントを絞ることが可能です。
下記から逆編年体式の職務経歴書テンプレートをダウンロードできます。
3. 編年体式:万能型の職務経歴書
職務経歴書 20××年×月×日現在 ■職務要約 ■職務経歴
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形式に迷ったときは、最も一般的な編年体式を選びましょう。編年体式は、職歴を時系列に沿って記載する形式です。この方法では、採用担当者があなたのキャリアの流れを理解しやすくなります。
転職回数が多い場合でも、社会人経験が5年程度ならば、編年体式が適していることもあります。実績や経験に応じて、最適な形式を選択することが重要です。
以下から編年体式の職務経歴書テンプレートをダウンロードできます。
転職回数が多い際の職務経歴書に関するよくある質問
転職回数が多い場合、職務経歴書の書き方に関して多くの疑問が生じることがあります。
本章では、転職回数が多い方にありがちな質問を取り上げ、その回答を解説します。
Q1. 転職回数が多い場合、すべての職歴を書くべき?
Q2. 退職理由はどう書けばいい?
Q3. 転職回数が多くても書類選考を突破するコツは?
Q1. 転職回数が多い場合、すべての職歴を書くべき?
転職回数が多い場合でも、正社員としての職歴はすべて記載すべきです。
採用担当者は、すべての経歴を確認したいと考えています。短期間で辞めた会社を省略したくなる気持ちは理解できますが、正社員としての職歴は必ず記載することが重要です。アルバイトや派遣などの非正規職は省略しても問題ありません。
省いた職歴については、面接時に「アルバイトとして働いていた期間です」と説明することができます。
Q2. 退職理由はどう書けばいい?
退職理由は正直に記載し、ネガティブな内容でもポジティブな表現に変えることが大切です。嘘をつくことは絶対に避けるべきです。
退職理由が不満やトラブルであった場合、その内容をポジティブな言い回しに変える工夫が必要です。
たとえば、スキルアップや成長を求めた結果として転職を決めたという形で表現することが有効です。
Q3. 転職回数が多くても書類選考を突破するコツは?
転職回数が多くても、しっかりとした理由を伝えることができれば書類選考を突破できます。転職回数自体では合否は決まりませんが、「なぜ転職を繰り返したのか」「前職を辞めた理由」が重視されます。勤続年数が短くても、しっかりとした理由を述べることが重要です。
自分のキャリアを振り返り、どんな理由で転職を決断したのかを整理して書類に反映させることで、選考を突破する確率が高まります。
転職が難しいと感じる人が持つ3つの特徴と成功させるコツを紹介
転職が決まらない人が持つ7つの共通点と不安の解消ができる対応策を解説
転職回数が多い人向け職務経歴書の書き方まとめ
転職回数が多いことに対する企業の見解はさまざまで、転職回数が多いことが必ずしもマイナスにはなりません。書類選考で転職回数に条件を設けている企業もあれば、転職回数が多くてもマッチする人材であれば問題ないと考える企業もあります。
転職回数が多い場合でも、職務経歴書を工夫することで選考を突破する可能性は十分にあります。
企業によっては、転職回数に制限を設けていることもありますが、その場合でも、職務経歴書の内容次第で書類選考を通過することができます。転職回数が多いと感じられる場合、採用担当者は「なぜそのような転職を繰り返したのか」を重視することが一般的です。
そのため、転職回数が多くても、その理由をポジティブに伝えることが重要です。
自分の経験を整理し、「なぜ転職したのか」を明確にし、転職を繰り返すことで得たスキルや知識を強調しましょう。職務経歴書が「この人と面接してみたい」と思わせるような内容であれば、転職回数に対する懸念も払拭できます。
転職回数が多くても、職務経歴書の内容や伝え方次第で、書類選考を通過することは十分に可能です。企業の条件に合わせて、適切なアピールを行い、面接に繋げましょう。